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目次
商品(コモディティ)市場への投資の方法
株式を一生懸命やっていると、「原油を直接買う事が出来ないかな。」とか、「貴金属は上がるんじゃないか?」「穀物が空売り出来たらなぁ。」等と、「商品を直接売買出来たら良いのに。」と思う事がままあります。
コモディティ投信(ETC)が出来るまでは、その商品に相関性の高い株式の銘柄を売買するか、勇気を振り絞って商品先物取引業者に口座を開き、商品先物取引をするしかありませんでしたが、コモディティ投信(ETC)が出来た事によって、商品市場に非常にアクセスしやすくなりました。
ハイリスクな商品先物取引をするにしても、コモディティ投信(ETC)→ 信用取引でコモディティ投信(ETC)→ 商品先物取引と、段階を踏んで進んでいけるようになりました。
上場投信 コモディティETFとはどんなもの?
コモディティ投信、コモディティETF、ETC。どれが正式名称なのかはちょっとよくわかりません。
上場していて、株式のように売買出来る投資信託をETFと言います。コモディティETFは、商品(コモディティ)や商品指数に連動するETFです。
ここでのお話は、国内市場に上場しているコモディティETFのお話しです。外国籍の東証外国部に上場しているETFは含みますが、海外市場に上場している海外ETFは含みません。
コモディティETFは、株式やETFと同様に証券会社から購入出来ます。
取引金額は、数千円~数万円です。金何グラムとかではなく受益証券1単位の価格です。
売りから入りたい場合やレバレッジを効かせたい場合は、信用取引を使う事になります。
利益は株式などと同じ譲渡所得で、20.315%の申告分離課税。特定口座が使えます。
証券会社から購入出来る事、特定口座が使える事などは、CFDや商品先物取引にはない大きなメリットです。
株式投資や投資信託などを通じて商品取引に興味を持たれた方には、コモディティETFが商品(コモディティ)取引の入口になると思います。
コモディティETFは、株式や債券とは別カテゴリの金融商品になるため、分散投資の対象として有効です。また、当たり前の話ですが、物価と相関性が高いためインフレヘッジに有効です。
上場投信 コモディティETFの銘柄数と種類
どんなコモディティETFがあるのか? SBI証券のHPで検索してみます。
トップページから、「株式」タブ→ 「ETF・ETN」から「連動指標カテゴリで探す」の「商品・その他」を選択すると、一覧が出てきます。
カテゴリとしては、原油3・金4・S&P GSCI商品指数1・プラチナ1・銀2・パラジウム2・白金2・貴金属1・コモディティ1・エネルギー・産業用金属・農産物・穀物・天然ガス・ガソリン・アルミニウム・銅・ニッケル・小麦・とうもろこし・大豆など29銘柄あります。
上記カテゴリの内、原油・金・銀・パラジウム・白金・貴金属・コモディティ・エネルギー・産業用金属・農産物・穀物・天然ガス・ガソリン・アルミニウム・銅・ニッケル・小麦・とうもろこし・大豆などの19銘柄は、管理会社がWisdomTree(ウィズダムツリー)社のETN(外国投資法人債券)になります。
WisdomTree(ウィズダムツリー)社のETFとは
ウィズダムツリー社は、米国第5位のETFプロバイダーです。怪しい会社ではなく、米国の超大手企業です。
一般的な時価総額加重型のベンチマークではなく、リサーチ部門により独自のインデックスを開発し配当額や利益額で加重するなどの投資戦略をインデックス化してETFを提供する会社です。
ウィズダムツリー社の取扱うETFは、「外国投資法人債券」で、東証に上場している外国籍ETFになります。
「外国投資法人債券」は対象の指数に連動する債券です。「債券」ですので、発行体であるウィズダムツリー社の信用リスクを負います。平たく言うと、ウィズダムツリー社が倒産してしまうと価値が0になってしまう可能性が高いという事です。ただ、株式の個別銘柄も同様ですし、身構える必要はないかと思います。銀行のペイオフ程度に、心に留めておきましょう。
また、外国籍ETFで外国証券口座がないと売買できないため、取扱い出来ない証券会社もあるようです。
税制面では、2016年から特定口座の対象になっています。
分散投資の一環としての投資先としては、充分な銘柄数があると思います。
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投信(21)海外REITファンド バランスを取らないと米国+αに
2020年現在、世界のREITの市場規模はざっくりと、世界全体で約150兆円、米国 約100兆円、日本 約15兆円、豪州 約9兆円、英国 約7兆円、ヨーロッパ 約8兆円、シンガポール 約5兆円、その他 約6兆円といった規模です。
別ページに掲載している、コモディティETFの簡単な紹介文も貼り付けておきます。
上場投信 コモディティ投信(ETC)
特徴
金 銀 白金 パラジウム 原油 商品指数などの商品市場に投資する上場投資信託。上場投信ETFの括りでコモディティETFなどと説明されている事もままある。株式よりも値動きは荒いとされている。
メリット
株式との値動きの相関性が低いため分散投資の選択肢として有効。インフレヘッジの効果が大きい。
商品先物取引などでは、取引所取引はまだしも、店頭(相対)取引は商品先物取引業者によってはトラブルも多いが、投資信託ならばその心配はない。
デメリット
株式とは別のカテゴリーになるので、少し勉強する必要がある。本気でやるのなら一から勉強する必要がある。
選別のポイント
同じ商品のETCならば、出来高の安定して多いものが良い。
本格的にやるのなら、商品先物取引業者で商品先物取引をするか、IG証券のCFDなどの方が選択肢が豊富。