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株式(25)日本人の投資行動と国内・海外株式の長期推移

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前回は、日本人の投資行動と貯蓄、為替の環境についてでした。今回は、特に投資家の行動として関係してくる株式をする人たちのお話です。

株式の投資環境はどうだったのでしょうか。

日経平均株価は1949年に東証が東証平均株価という名称で開始し、1969年TOPIXができた翌年、算出を日経新聞社が引き継ぎ名称も日経ダウ→日経平均株価になりました。この、1949年から1989年末までの40年間で日経平均株価は約220倍になっています。貯蓄の比ではありませんね。

しかし、日本人の一般の人達に株式投資が広まったのは、1985年のNTT上場からだと言われています。それまでは、株をする人は兜町に出入りする特殊な人達という位置付けで、今よりもさらに投資人口は少なかったのです。

1984年末の日経平均株価は11,543円、1989年末の日経平均株価は38,915円87銭ですので、NTT上場の年からバブル崩壊の年までの5年間でも、株価は3.37倍になっています。日本は「さあ、これから国民のお金が投資に向かうぞ」というタイミングでバブル崩壊が起こってしまったんですね。

当時のお話

当時、このバブル崩壊までの値上がりを経験している証券社員や顧客と、それ以降に株を始めた人達の間には、相場の見方に大きな隔たりがあったのを覚えています。

上げ相場の強烈な印象を持つバブル経験組は、株価は下がっても必ず戻って来ると信じて疑っていない節がありました。一方、日経平均株価は、バブル崩壊以降2009年の7,054円98銭を付けるまで反発をしながらも安値を更新していきました。下げ相場しか知らないバブル経験のない人達は、逆に株価が高値を更新するイメージをなかなか持てなかったのを覚えています。

 

さて、一般の人達が株式を始めて最初の5年間は良かったのですが、その後はどうだったのでしょうか。(因みに1989年バブルの最後の数ヵ月は指数は上がっているけれども一般の人達が買うような優良株はあまり上がらなかったと聞いています。)

このバブル崩壊以降の値動きこそが、日本と他国との大きな違いであり、日本人が投資に関心を持たなかった大きな理由の1つだと思います。

日経平均株価は1989年末に38,915円を付けた後、年末株価で8,000円台を付けた年が3回、その他の年は10,000円以上で終わっています。

2019年末の日経平均株価は23,656円なので、持ちっぱなしにした場合、よほど良いタイミングで投資していないと2倍にすらなっておりません。

しかし、株価は景気に半年ほど先行すると言われています。平均株価の買うのに良いタイミングというのは、通常「株はもうダメだ」などと言われていて、一般の人が株を始めようとは思わないタイミングです。

つまり、「株式は長期投資をするべきだ」などと言われつつ、日本では長期投資をしても全く儲かっていない事になります。

因みに日経平均株価は、株式分割や配当落ちなども加味して連動性が保たれているので、別に配当金がもらえているという事もありません。

この期間の米国の平均株価はというと、NYダウは1989年末2,753ドルだったのに対し2019年末はなんと28,538ドル。30年間で10.36倍にもなっています。平均株価がですよ。NASDAQ総合指数はさらに凄くて、1989年末454ドルが2019年末8,972ドルと19.76倍になっています。

その他の国の市場では、単純に1989年末と2019年末を比べると、

イギリスFT100指数1989年末2,422ポンド2019年末7,542ポンド、3.11倍。

ドイツダックス指数1989年末1,739マルク2019年末13,249マルク、7.61倍。

フランスCAC40指数1989年末2,001フラン2019年末5,978フラン、2.98倍。

香港ハンセン指数1989年末2,836香港ドル2019年末28,189香港ドル、9.93倍。

上海総合指数1990年末127元2019年末3,050元、24.01倍。

インドセンセックス指数1989年末778ルピー2019年末41,253ルピー、53.02倍。

イギリス、フランス以外は少なくとも10倍近い大幅高です。(インドすげぇな。平均株価だぞ?と思ったら、日本も40年で220倍になった事があったっけ。凄いぞ ニッポン。)

主だった国の株式指標の1989年末と2019年末、その間の年末株価の最高値、最安値を表にしてみました。

日本以外の国は一番古い1989年か1990年が一番安い年になっています。また、日本と上海以外は直近の2019年末が最高値になっています。日本人の投資マインドは、盛り上がらなくて当然な気がします。本国市場にこれだけ差があれば、考え方も違ってきますね。

1989年末株価 年末最高値 年末最安値 2019年末株価 2019末/期間中の年末最安値
日経平均株価 38,915 1989/38,915 2011/8,455 23,656 2.79
NYダウ 2,753 2019/28,538 1990/2,633 28,538 10.83
NASDAQ総合 454 2019/8,972 1990/373 8,972 24.05
イギリスFT100 2,422 2019/7,542 1990/2,143 7,542 3.51
ドイツダックス指数 1,739 2019/13,249 1990/1,398 13,249 9.47
フランスCAC40 2,001 2019/5,978 1990/1,517 5,978 3.54
香港ハンセン指数 2,836 2019/28,189 1989/2,836 28,189 9.93
上海総合指数 127 2007/5,261 1990/127 3,050 24.01
インドセンセックス指数 778 2019/41,253 1989/778 41,253 53.02

 

次回は、なぜ日本人は投資を嫌うのか。その本当の理由はこれだと思います。

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株式(26)日本人はなぜ投資に消極的?投資 投機 ギャンブルの違い

「投資はギャンブルに類するもの」として捉えられてしまっている事こそが、日本人に投資が浸透しない一番の原因かと思います。私は、読み切れないリスクは常にありますが、勝ち筋の見えている物事に資産を注ぎ込む事が投資だと考えています。

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株式(24)日本人の投資行動と貯蓄・デフレ・為替

皆さん御存じのように、日本人は他国に比べて貯蓄は一生懸命するが、投資はしない傾向にあります。なぜでしょうか。実は「そりゃそうなるよね。」と思える理由が色々と浮かんできます。

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