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為替とFX(8)システムトレード(シストレ)は言う事を聞かない部下

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前々回がスキャルピングやデイトレード・オーバーナイト、前回がスイングトレードとポジショントレード、そして、今回はシステムトレード(シストレ)です。

システムトレード(シストレ)はどんな人に向く?コツとデメリットは?

システムトレードは、自動売買取引きのことで略してシストレとも言います。何を自分でやるのか、何をシステムがやってくれるのかを考えましょう。自分にどんな知識が必要で、何をしなければならないのかが見えてきます。

管理職の課長さんは、細かな実務の手順まで知らなくても良いのです。しかし、実務の意味を理解し、部下にどんな指示を出したら、どんな行動をするのか知っていなければいけません。シストレはそれと似ています。

シストレは上司を雇うのではありません。どちらかというと部下を雇うようなものです。単純な奴もいれば、能力は高いけれども人の心の分からない奴もいます。

どんな人に向く?

少し頼りない人にでも仕事を任せ、「多少の失敗は仕方がないや」と懲りずに指示を出し続けられる人に向いています。

パソコンや家電などを買い、何か設定する項目があったらデフォルトでは使わず、必ずカスタムしたくなる人は向いていると思います。機械ものをいじくるのが好きな人ですね。

他の金融商品に例えると、セレクト型の投資信託に似ています。「投資信託の内容をもっとず~っと細かく設定し、相場によって切り替えできたら良いのに。」なんて思っていた人にも向いていると思います。

滅多にいないと思いますが、相場観はあるけれども時間がない人は向いています。

必要なFXの知識などに関してはそれぞれのタイプで違いがあるのでそれぞれのタイプの項目で説明します。

コツ

システムに取引きを任せつつ「儲けるんだ!」という強い欲望を持ち続ける事が大切です。

この気持ちがないと、複数回損が続いたら気持ちが負けてしまう気がします。「どうやったらシステムは俺の欲望を満たすんだ?!」って感じです。

あくまでもシステムを使いこなすのであって、システムに丸投げではありません。「上手く使いこなせば全部やってくれる」と勘違いしている人もいるようですが違います。

一番重要な判断は自分がします。残りの機械的に出来ることをシステムがやってくれるんです。

素人目にはのんびりしているように見える釣りなどでも、作って来た仕掛けを垂らして、ゆっくりと待っている人は釣りに向かないと言われています。餌を変えてみたり、場所やら棚やら仕掛けやら、せわしなく動く人が結果を出すそうです。

デメリット

システムトレードのデメリットとして、スプレッドがやや広かったり、手数料がかかるなどのコスト面があげられます。

また、一般的に裁量取引きより多めの投資資金が必要です。相場展開では、レンジ相場などの規則正しい動きをする相場には強いのですが、相場の急変などの不規則な展開に弱い点があげられます。

 

それでは、リピート型・ストラテジー選択型・ストラテジー設定型に分けて見ていきます。

わかりやすい相棒 リピート型

最初に言っておきます。自分がボケナスならこの相棒もボケナスです。この相棒に自分以上を期待してはいけません。ボケナスの意向に沿って愚直に取引きを繰り返してくれるでしょう。

しかし、そんなボケナス2号を「しかたない奴」と、微笑ましく付き合っていけるのなら、あなたの相棒は ボケナス2号 リピート型一択でしょう。わかりやすくてかわいい奴です。

規則正しい相場には滅法強い奴です。しかし、レンジブレイクすると暴走します。急いでフォローしてあげましょう。一番わかりやすいシストレと言っていいでしょう。

ただ、システムが何をするかわかりやすいというだけで、相場の方向などは自分で判断しなければいけません。わかりやすいけれども、儲けるのが簡単と言うわけではありません。

必要なFXの知識は?

  1. 今がレンジ相場かそうでないか
  2. レンジの幅は?
  3. レンジは横這いなのか上(下)に傾いている(トレンド相場)のか?
  4. 近い将来レンジが破綻しそうな材料はあるか?

当たらずともこの辺りが予想出来れば参加出来ると思います。

やり方〈リピート型2つ以上の組合せ方(表)〉

「レンジの下の方で買って上の方で売る」って思いますよね? 普通。

たぶん、株式でレンジ(ボックス圏)相場の売買をしたことのある人なら、リピート型とか言われたらこれ以外思いつかないと思うんです。ところが全然違うんですよね。

設定にもよりますが、レンジの下の方では「買いから入り少し上がったら決済する」を決められた幅で繰り返します。レンジの上の方では「売りから入り少し下がったら決済する」を決められた幅で繰り返します。

「儲かるのか?」と問われたら微妙な感じがします。しかし、2つ以上システムを稼働して「レンジの下の方で買って上の方で売る」に近い事はできます。例えばこんな設定です。レンジを100円~110円と仮定します。

設定 1 設定 2 設定 3
通貨ペア 米ドル円 米ドル円 米ドル円
①フォロー②カウンター ①0銭②0銭 ①0銭②0銭 ①0銭②0銭
仕掛けるレンジ幅 買い103.50~105   売り105.10~106.50 買い102~103.40   売り106.60~108 買い100~101.90   売り108.10~110
仕掛ける本数 30(10銭置き) 10(30銭置き) 10(40銭置き)
1本当たりの通貨量 1000米ドル 1000米ドル 2000米ドル
1回当たり狙う利益 10pips(10銭) 150pips(1円50銭) 300pips(3円)
損切り なし なし なし

各社設定項目には少し違いはありますが、だいたいこんな感じです。

103.50円~106.50円で安定している時は回数で利益を狙い、上下に振れ幅が拡がったら値幅で利益を狙います。

さらに拡がったら値幅と金額を上げて大きく利益を狙います。

下(上)に大きくブレている時は、常にレンジを下(上)に切り下(上)げるリスクが高まっている時なので、無理をせずセンターの105円までで決済をします。

イメージは湧いたでしょうか。リピート型はそのまま使わず、いくつか組み合わせて使いましょう。通貨ペアを替えて組み合わせても良いですね。

通貨ペアを替える時のコツはただ単に分散投資するのではなく、「どのリスクをヘッジする」という意識をしっかり持つ事です。中国リスクとか欧州リスクとかです。

各FX業者のリピート型一覧(表)

(みんなのリピート注文は出来たばかりで通貨ペアなどしばらく変更も多いかと思います)

インヴァスト証券(トライオートFX) yjfx!(リピートトレール注文) マネーパートナーズ(連続予約注文) みんなのFX(みんなのリピート注文) (2020/2/9現在) アイネット証券(ループイフダン) 外為オンライン(iサイクル2)
通貨ペア 17 22 20 8 20 26
最小ロット 1,000 1,000 10,000 1,000 1,000 1,000
スプレッド(米ドル円) 0.3銭 0.2銭 0.3銭 1.9銭 2銭 1銭
手数料 0~20円 無料 無料 無料 無料 20円

ストラテジー設定型ならば、同じような事をもっと細かく設定できますし、別のアプローチも色々出来ます。

ただ、ストラテジー設定型は、VPSの契約が必要だったり少しハードルが高いです。レンジ相場ならこれだけでも十分稼げますし、最初はリピート型が親しみやすくて良いかと思います。

慣れて物足りなく感じてきたらストラテジー設定型に切り替えても良いかと思います。

リピート型ならばインヴァスト証券のトライオートFXがお勧めです。リピート型の枠を超えています。また、同社はシストレ24という優秀なストラテジー選択型も持ち合わせています。

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インヴァスト証券「トライオートFX」

一番簡単な ストラテジー選択型

偉い人や凄い人が作った膨大な数のストラテジーから、使うストラテジーを選択できます。

各社のシステムトレードに求められるのは、優秀なストラテジーと秀逸な検索機能です。残念な事はストラテジーは公開されているのですが、ちょいトレFX以外はそのロジックは非公開という点です。

FXなどの必要な知識は?

テクニカル指標について広く浅い知識が必要です。

もちろん広く深い知識があればそれに越したことはありませんが、選ぶだけなので、取り敢えずはテクニカル指標の名称を聞いて特徴がイメージ出来るくらいで良いと思います。

それでも相当大変だと思います。

どんな人に向く?

ストラテジー選択型に絶大な威力を発揮する能力は、検索能力と包容力です。スマホなどで欲しい情報をちゃちゃっとピンポイントで検索してしまう人、検索結果の数件の中から一番良さそうなものを選ぶセンスのある人、いますよね。あの能力が欲しいです。

ストラテジー選択型に関しては、「自分で出来るだけ調べてから選ぶ」のようなガッツリ型の人よりも、「みんなが良いと言うならやってみようかな」というような気軽に楽しめる人に向いていると思います。

楽しむという点において、この選択型の隠れた良い点は、ストラテジーを人任せにするという事です。

失敗した時に、損益は自己責任ですが、失敗の原因はストラテジーの性に出来ます。気軽に長く楽しみたい場合、「失敗は自分の性じ  ゃない」って思えるって大事なことですよね。

人に任せて責任が取れる、包容力のある人は楽しめると思います。

各FX業者のストラテジー選択型一覧(表)

紹介しているシストレは3つあり、良い点も悪い点も三者三様です。

選択型として完成度が高いのはインヴァスト証券のシストレ24だと思います。

優秀なストラテジーが数多く揃っています。また、シストレ24だけの特徴として、不調なストラテジーから好調なストラテジーに、ストラテジーの切り替えさえも自動でやってくれます。

悪い点では、最小ロットが5,000通貨単位と、ロットが大きいという欠点があります。

同社はリピート型にもトライオートFXという優秀なシストレも持っています。完成度の高さで選ぶならここです。

インヴァスト証券「シストレ24」

FXプライムbyGMOのちょいトレFXは、選択型としても優秀ですが、設定型としても優秀です。

選べるストラテジーは他の2社ほどではないのですが、他の2社に無い特徴としてストラテジーのロジックを見ることが出来、さらに数字を調整する事も出来ます。

悪い点としては、ストラテジー設定型の欄で説明していますが、VPS(月額1,000円~2,000円)が必要な事です。

選択型を暫くやると、多くの人が思う「ロジックを知りたい」「与えられたストラテジーを少し調整したい」という欲求に応えてくれるのは、ここです。

 

みんなのFXのみんなのシストレにも特徴があります。通常のストラテジーに加えて、みんなのFXで取引きしている顧客の中で「自分の取引きを匿名で公開しても良い」としている人の取引きをストラテジーとして選べます。

もはやシステムではなく手動ですが、面白い取り組みだと思います。手動ですので説明と違う気まぐれな売買もありますし、突然終わってしまう事もあるようです。

「自分の取引きを人に認めて欲しい」と思う人は簡単に登録出来るようなので、システムを提供する側をやってみてはいかがでしょうか。自分の取引きを褒めて欲しい人はここです。

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みんなのFX

 

インヴァスト証券(シストレ24) FXプライムbyGMO(ちょいトレFX) みんなのFX(みんなのシストレ)
ストラテジー数 6,000以上 450?
通貨ペア 26 14 23
最小ロット 5,000 1,000 1,000
スプレッド 非公開 1銭
手数料 無料 無料 無料
検索
メリット ストラテジー選びも自動 ロジック見れる 自分の取引きにファンが付くかも
デメリット 5,000通貨 VPS必要

出来る相棒 ストラテジー設定型

自分がボケナスでもこの相棒は優秀です。しかしこの相棒も、ボケナスの意向に沿って愚直に取引きを繰り返します。ここは ボケナス2号 リピート型と変わりません。設定に忠実な頼もしい奴です。

しかし、「テクニカル指標を基に売買ルールを作成する」なんて事が出来てしまうので、テクニカル指標をいくつか覚えたらストラテジー設定型を試してみたいですね。設定好きな人はここで本領発揮してください。相場の方向などは自分で判断した方が設定が楽だと思います。

大きな問題点としては、リピート型やストラテジー選択型と違い、取り扱っている国内業者が少なく、国内業者では選択肢はあまりありません。

必要なFXの知識は?

テクニカル指標について狭く深い知識が必要です。

もちろん広くて深い知識があればそれに越したことはありませんが、取り敢えずは良く知っているテクニカル指標でストラテジーを作れます。徐々に幅を拡げていけば良いと思います。

プログラミングの知識はFXプライムbyGMOのちょいトレFXとマネーパートナーズのHyperSpeed NEXT(ハイパー スピード ネクスト)は不要、IG証券のProOrder(プロ オーダー)無くても良いがあった方が良い。MT4(メタトレーダー4)は必要です。

各FX業者のストラテジー設定型一覧(表)

選択肢は?(ちょっと問題)

このブログで紹介しているFX業者のシストレで、ストラテジー設定型は3つあります。

FXプライムbyGMOのちょいトレFX・マネーパートナーズのHyperSpeed NEXT・IG証券のProOrderです。

それぞれ一長一短がありますので、参考までにMT4(メタトレーダー4)も加えて表にします。

FXプライムbyGMO(ちょいトレFX) マネーパートナーズ(HyperSpeed NEXT) IG証券(ProOrder) MT4(メタトレーダー4)
通貨ペア 14 20 90以上
最小ロット 1,000 10,000 10,000
プログラミング入力 不要 不要 不要/可能 必要
VPS 必要 不要 不要 必要
トレンド系指標 10 1 増やす予定 多数 多数
オシレーター系指標 10 多数 多数
スプレッド(米ドル円) 手数料 1銭 0.3銭 0.6銭
その他 コストなど VPS月額 条件により有

マネーパートナーズのHyperSpeed NEXTとIG証券のProOrderは最低単位が1万通貨単位といくつものポジションを並行して持つシステムトレードとしては高額です。

やり方にもよりますが、ちょっと本気になったら数百万円~1千万円以上の証拠金が必要になるかと思います。

IG証券のその他 コストは条件により口座料500円とかシステム使用料4,000円などが掛かります。

お金持ちは別にして、そこまで資金は出せないという方には、FXプライムbyGMOのちょいトレFXをお勧めします。

ここからは、ちょいトレFXに絞って話を進めていきます。ちょいトレFXはマウス操作だけでストラテジーを作れてしまう事を売りにしています。プログラミングの知識が必要なくなった事で間口が大きく拡がりました。

表中でVPS(バーチャル プライベート サーバー)が必要となっていますが、これは、ちょいトレFXをパソコンのハードディスクなどに保存していると、パソコンの電源を切った時に自動売買も止まってしまいます。それを防ぐ為に、別途レンタルサーバー会社などでVPS、若しくはクラウドサーバーなどの契約をし、サーバーに保存します。

ちょっと手間とコストがかかりますが、口座開設よりは楽な手続きかと思いますし、それに見合う以上のものはあると思います。

コスト(VPS)は月額1,000円~2,000円くらいです。

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テクニカル指標が使える事の意味↔️リピート型

例えば2年間レンジ相場が続いていた期間を基にストラテジーを作るとします。

2年間の平均でみたら105円がセンターで100円から110円のレンジ相場でも、半年ごとに区切ってみればセンターは103円だったり106円だったりその時々で揺らいでいます。

レンジ幅も2年間の平均でみたら100円から110円でも、半年ごとに区切ってみれば、102円から108円とか99円円から111円とか幅が拡がったり狭まったりしています。

トレンド系やオシレーター系の指標を使えば、リピート型では固定値だったセンターやレンジ幅の値を、相場の変化を反映する変動値にする事が出来ます。

トレンド相場もただ右肩上がりというだけでなく傾きの変化などにもある程度対応できます。柔軟性が段違いです。

ついに出た!テキストマイニング!

これが出るとは思っていませんでした。みんなのFXからFX業界初のテキストマイニングAIがスタートしました。

テキストマイニングとは為替ニュースなどの文章(テキスト)を解析してシステムトレードする事です。これまでのシステムトレードに使われていた指標はほぼテクニカル指標なのに対して、テキストマイニングはファンダメンタルズ指標になる点が大きく違います。

2020年2月9日現在の話です。みんなのFX(みんなのシストレ)しか取り扱っていないので、みんなのシストレのテキストマイニングの説明になります。

みんなのシストレでは、Refinitiv社(旧トムソンロイター社)のテキストマイニング技術と心理スコア技術を使っているそうです。通貨ぺアは、ユーロ円でテキストマイニングAI、米ドル円でテキストマイニングAI、テキストマイニングBB、テキストマイニングMAの3種類があります。

テキストマイニングAIは、為替ニュースをもとに売買判断。

テキストマイニングBBは、為替ニュースとボリンジャーバンドをもとに売買判断。

テキストマイニングMAは、為替ニュースと移動平均線をもとに売買判断します。

私の主観になりますが、興味があるのならば、たぶんこのテキストマイニングはすぐに始めるべきものだと思います。

何社か参入してからだと「どれが良いか」という比較になりますが、今現在は「あるかないか」の比較です。

まだ始まったばかりなので、この個人レベルで使えるテキストマイニングというシステムが優れたものなのかどうかはわかりません。

しかし、もし優れたものだった場合、今現在は同じ判断で取引をしているライバルのいない状態になります。

因みに、機関投資家などの運用機関が使っているテキストマイニングは素晴らしい実績をあげています。テキストマイニングAIは、みんなのFXとみんなのFX口座内のみんなのシストレの口座設定が必要です。

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みんなのFX

次回は、バイナリーオプションです。ラダー・レンジ・タッチに分けて説明します。

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FXも投資の初心者が始めやすい投資ですが、バイナリーオプションはさらに初心者に優しい設計になっています。何より決済をしなくても良いというのが投資を易しくしてくれています。しかし、しっかり奥の深さもあります。

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スイングトレードの数日から10日位という取引期間は、戦略を立てるのが非常に楽しく面白い期間と言えます。ポジショントレードは複数のポジションを同時に持ったり入れ替えたりしながら進めていきます。

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