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株式(13)新規公開株(IPO)初値→セカンダリー 初値 値付けのルール

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前々回は、新規公開株(IPO)取得の手順、前回は、新規公開株(IPO)に強い証券会社でした。

新規上場→初値・セカンダリー いよいよクライマックスですね

上場日にいよいよ新規上場します。購入申込み終了から概ね3~5日目位です。公募株を確保できた人にとっては、ゴールと言っても良いほどの大きな節目です。

上場し初めて付く値段を初値と言います。また、公募株発行などの発行市場をプライマリーマーケット、流通市場をセカンダリーマーケットと言いますが、通常、セカンダリーマーケットと言うと、新規公開株の上場直後の市場を指す場合が多い気がします。

先に、幾つか用語の説明をしておきます。

気配値(けはいね)     買い注文や売り注文の指値の状況です。「買い気配」は、その値段では成行注文込みで、買い注文の方が多く株数が釣り合っていない状況です。買い気配になると株数が釣り合うまで、一定の時間をおいて気配値が切り上がっていきます。「売り気配」は逆です。

失効      効果が失われる事。ここの文章では、「注文が取り消される」こと。

比例配分       買い(売り)気配で大引けまで株数が釣り合わず、値段が付かなかった時に行います。例えば、大引けの気配値で、買い注文100万株、売り注文20万株だった場合、売り注文の20万株分だけ買い注文に付け合わせて約定させます。付け合わせる買い注文の決め方は、各証券会社の注文株数に比例して証券会社に配分されます。その後、各証券会社が各社のルールで顧客に割当てます。あまりに株数が釣り合わない場合は、比例配分も見送られます。

値幅制限     株価が1日に変動出来る幅を制限する事。上限がストップ高、下限がストップ安です。制限値幅も同じような使われ方をして、紛らわしいですが、「値幅制限」は制限、「制限値幅」は値幅です。

信用取引     信用取引とは、顧客が証券会社より信用を供与されて、株券や現金を担保に行う差金決済取引です。信用買いはお金を借りて株を買い、信用売りは株券を借りて空売りをします。制度信用取引は証券取引所が規則を決めています。期間は6カ月です。信用買いだけしか出来ない信用銘柄と空売りも出来る貸借銘柄に分かれます。一般信用取引は証券会社ごとに顧客と取決めをして行う信用取引です。期間は無期限など証券会社が決められます。新規公開株の場合、一般信用取引は上場初日から出来て、制度信用取引は制度信用銘柄に認められれば、初値の付いた翌日から出来ます。貸借銘柄はさらに数日後から空売りも出来るようになります。

上場初日→初値  初値が付くまではルールが違います

初値が付くまでの注文は通常とは違うルールになります。

違う点は、

  1. 初値が付くまでの指値注文の上限は公募価格の4倍、下限は公募価格の0.25倍になります。
  2. 当日の初値が付くまでの気配値段の上限は2.3倍、下限は0.75倍です。
  3. 初値が付く前の注文期間は当日注文のみです。
  4. 初値が付いた時に、初値を基準にストップ高、ストップ安を超える価格の注文は失効になります。
  5. 大引けまで値段が付かなかった場合は、比例配分にならず、気配値のまま終わります。

1. 指値注文の上限下限と、2. 気配値段の上限下限に開きがあるのは、誤発注を防ぐ目的があるそうです。当日の値幅は、2. 気配値段の上限下限になります。

4. 初値が付いた後の値幅は、初値を基準として「通常の値幅制限」になります。

初値決定後の値幅は初値±「通常の制限値幅」です。初値決定日の値幅は、最大では、①下は公募価格×0.75倍-ストップ安、②上は公募価格×2.3倍+ストップ高です。初心者の方に注意して頂きたいのは、①未満の買い指値と②を超える売り指値は失効になりますが、①未満の売り指値と②を超える買い指値は寄付きで約定しています。

初値は、すぐに値段が付くこともあれば、買い気配、或いは売り気配でなかなか値段が付かないこともあります。

稀に上場初日は値段が付かず、翌日以降に持ち越しになる事もあります。

翌日以降に持ち越しになった場合は、

  1. 前日の最終気配値を元に(新規公開時の)制限値幅の上限(2.3倍)と下限(0.75倍)が設定されます。
  2. 相場の著しい加熱を防ぐという理由で、取引所の規制が入る事が多い。
  3. 前日買い気配で終わったのに、翌日売り気配で始まる事もある。

1. 前日の最終気配値と言うのは、売り気配ならば公募価格×0.75倍、買い気配ならば公募価格×2.3倍です。公募価格1,000円の銘柄ならば、初日売り気配で値付かずならば750円から、買い気配で値付かずならば2,300円からという事です。

2. 取引所の規制とは、具体的にいうと「即日現金徴収規制」「成行買い注文の禁止」「信用取引の禁止」などです。

即日現金徴収規制     通常、株式の受渡日は約定日を含んで3営業日目ですが、即日現金徴収規制が掛かると、約定した当日に受渡し代金が口座にないといけません。買えてから別の銘柄を売って買付け代金に充てる、という事が出来なくなるのでかなり厳しい規制です。因みに、現金は即日必要ですが、買付けた株券が信用取引などの担保に入れられるのは、3営業日目です。

成行買い注文の禁止     前日買い気配で終わった場合、買い注文は成行禁止になり、すべて指値注文になります。

信用取引の禁止     信用取引(一般信用取引)の出来る銘柄でも初値が付いた日までは信用取引禁止になります。

 

仮条件と公募価格、初値の関係 大切です!

仮条件の元となる想定価格は、類似業種のPERを参考に出した価格から20%~30%ディスカウントされた価格です。IPO全体の相場環境が冷え込んでいる時や、大型のIPOが続いて、IPOに使われる資金の需給が崩れている時などを除いて、通常であれば仮条件の上限でも十分に割安で需要があるはずです。にもかかわらず、公募価格が仮条件上限で決まらない銘柄は、相当に需要のない銘柄ではないかと考えられます。ちなみに、公募価格が仮条件上限で決まらない銘柄は、仮条件も想定価格に比べて安めに決まった銘柄が多いです。機関投資家も弱気に見ているという事ですね。

市場参加者が皆、財務分析に長けているのであれば、少し状況も変わってくるのかも知れませんが、公募価格が仮条件上限で決まらなかったという事実が、さらに売りを呼び、買いを控えさせる事になります。

公募価格が仮条件上限で決まらなかった銘柄は、初値が公募価格を割り込んでしまう事や、初値を付けた後、さらに売り込まれる可能性が高まる事に注意しましょう。

ブックビルディングを仮条件上限以外の価格で申込むと、仮条件上限で公募価格が決まった銘柄は、公募価格未満の抽選申込みという事で抽選対象から外れてしまいます。結果、そんな意図はなくても、仮条件上限未満で決まった銘柄だけを選んで取ってしまう事になります。しかも、仮条件上限未満で決まった銘柄は、需要が足りていないため申込んだ株数全部来る可能性も高いです。

初値→セカンダリー  ここからはハイリスク ハイリターンです

昨日までの株価の推移のない銘柄です。しかも、公募価格は、通常、類似会社の20%~30%ディスカウントされた価格ですので、安く買ってやろうと待ち構えている投資家が大勢います。

逆に公募で買った個人投資家の多くは初値若しくは上場後すぐ売ってしまおうと思っています。さらに、既存の大株主の動向など、売り買いそれぞれの思惑が入り乱れています。そして、塩漬けの株が無いため、流動株がほぼ全て稼働してもおかしくありません。

そのため、上場直後は株価が大きく動くことが多く、非常にハイリスクハイリターンな状態になります。

そこに買い向かおうというのですから、買方はそれなりの猛者が揃っていると思っていいと思います。素人のまま突っ込んだらひとたまりもありません。

しかし!一方で売方は、公募で買った株をほとんど何も考えずに売ろうと考えている人達が揃っています。公募を取れた人達は、何もここでリスクを取る必要はないので、それはそれで正解だと思います。しかし、これは大きなチャンスです。

向き不向きはあると思いますが、もしこのセカンダリー市場が自分に合っていたなら、ハイリスクではなくハイリターンが待っています。因みに、私自身はこの市場は自分には向いていないと思っています (*_*)

私は信用取引なども空売りでさえ、それほどハイリスクな取引きとは思っていない方なのですが、セカンダリー投資はハイリスクな取引きだと思います。株式には実質的な価値があり、それを勘案した上での株価位置がある程度決まっているものですが、まさにそれを此から決めに行こうという市場です。魅力がありますね。でも、恐いです。

次回は、新株公開株ではなく、既に上場している銘柄の公募株(PO)取得までの手順や日程です。

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