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債券に関する用語の中で誤解されやすい用語や、聞き慣れない用語をまとめました。まとめたというほどないんですけど・・・・
あくまでこのブログを読みやすくする目的で、なるべく短い文章でざっくりと説明していきますので、詳しく或いは正確に知りたい方はウィキペディアや広辞苑などをご覧下さい。
「あいうえお」順で少しづつ書き足していくつもりです。
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目次
あ行
相対(あいたい)取引(店頭取引)↔市場取引(取引所取引)
市場を通さずに、取引きをする者同士で条件を決めてする取引き。具体的には、証券会社と顧客との取引きでは証券会社が条件を提案し、顧客が同意するというパターンになると思います。また、対面型の証券会社では条件について多少の交渉の余地がある場合もあります。ない場合の方が多いです。
オプション
日本語に訳すと「権利」になります。コールオプションは原資産を「買う権利」、プットオプションは「売る権利」になります。社債では転換社債の付帯条項や仕組み債に使われています。
か行
格付け
格付け会社というものがあり、世界的に有名な所ではムーディーズ(米国系)、S&P(米国系)、フィッチ(欧州系)などがあり、日本ではR&I(格付投資情報センター)やJCR(日本格付研究所)などがあります。格付け会社は国や企業、金融商品などを対象に、格付け対象の内容を精査しAAA(それぞれに+-があるAA+など)からD(ムーディーズの表記は別)の格付けを行います。債券の場合、格付けが一つ違うと金利などが目に見える程度には変わってきます。特にBBBとBBの間には大きな差がありBBB以上を投資適格債、BB以下を投資不適格債といいます。それぞれの格付け機関で格付けが違う事もあります。その場合は、格付けはあくまで目安なので自分で投資する場合はどの格付け機関の格付けを採用するか自分で判断したら良いかと思います。大手の運用機関は事前に格付けが分かれた場合どうするかそれぞれでルールを決めているようです。もう一つ、格付けには発行体に付く発行体格付けと債券それぞれに付く格付けがあります。正式には債券それぞれに付く格付けで見ます。格付けが見たい時は目論見書からも見られますし、それぞれの格付け機関のサイトからも見られます。債券などの金融商品につく格付けはストラクチャードファイナンスという項目に入っています。
額面と額面金額
額面×申込み単位=額面金額です。額面100円×申込み単位10000口=額面金額100万円です。
カントリーリスク
外債などで投資対象国の国や地域の政治リスクや経済リスクなどのその国、地域のリクすのこと。
元本保証
元本保証とは「その証券の元本を保証する会社がある」と言うことで、保証している会社も倒れてしまったら、当然元本は返ってきません。保証するような会社が倒れることは滅多なことではない事ですが、国を揺るがすような大不況などでは起こり得ます。元本保証と言われたら何処が保証しているのかも確認しておきましょう。また、保証を付ける会社は発行会社より格付けの高い会社になります。元本保証は通常、保証を付ける会社が保証を受ける会社から保証料をもらいます。債券ですとおおよそ両社の金利差分くらいが保証料になります。つまり、保証する会社(債券金利1%)保証される会社(債券金利5%)とすると約4%が保証料ということですね。
クレジットリスク
日本語で信用リスクのことです。投資対象の倒産リスクなど、投資対象がどのくらい信用できるのかというリスクです。
計算式一覧
利回り(%)=〔{(売却価格-購入価格)÷所有期間(年)+表面利率}/購入価格〕×100
債券価格=(利率×残存年数+100)×100÷(利回り×残存年数+100)
パリティ=株価/転換価格×100
乖離率=(価格-パリティ)/パリティ×100
さ行
CDS
クレジット・デフォルト・スワップ。直訳すると、信用が・破綻した時に・置き換える です。つまり原資産の信用リスクを切り離して商品にしたものです。
ストリップス債、ゼロクーポン債、ディープディスカウント債
ストリップス債 利付き債の利札の部分と本体を切り離して別々に売っているのがストリップス債です。
ゼロクーポン債 クーポン(利札)が0の債券。割引債のことです。
ディープディスカウント債 割引方式で金利を出すのですが、クーポン(利札)がちょっとだけ付いている債券です。昔、利付き債と割引債の途中売却時の税金が違っていた頃に節税目的で買われていました。
スワップ
仕組み債で使うスワップという用語は「置き換え」という意味です。
た行
な行
ノックアウト
仕組み債などでは、あらかじめ定められた価格などの水準を上回る事。
ノックイン
仕組み債などでは、あらかじめ定められた価格などの水準を下回る事。
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は行
ハイイールド債(ジャンク債、低格付け債、投資不適格債)
ハイイールド債はジャンク債、低格付け債、投資不適格債などとも呼ばれ格付けでBB+以下の債券を言います。格付け機関はいくつかありますが、それぞれで格付けが違う事もあります。大手の運用機関は事前に格付けが分かれた場合どうするかそれぞれでルールを決めているようです。
ハイイールド債は言ってしまえば格付けが低いだけの債券です。しかし、債券の魅力は金利と安全性です。その両者のバランスを大きく調整しているのがクレジット(信用)リスクになります。そしてデフォルトリスクがあると言う事は他人事ではなく、当然自分の買っている債権がデフォルトすることもあると言う事です。「まさか自分が」とか「そうは言っても」とか考えないで下さい。自分にとって大き目の金額を投資する時には出来れば数銘柄から10銘柄くらいに分散投資する事をお勧めします。勿論、ハイイールド債だけに投資するとかは分散投資したとしても論外ですよ。景気が悪くなれば、買っていた銘柄が次々とデフォルトする事もありえます。ハイイールド債に関しては投資信託(ファンド)を利用するという手もかなり有効かと思います。
BRICs
ブラジル、ロシア、インド、中国(チャイナ)と南(サウス)アフリカの5ヵ国。広い国土と人口、資源があるのが他の新興国との違いです。
米国雇用統計
毎月第1金曜日日本時間 夏 21:30(4月~10月) 冬 22:30(11月~3月)米国労働省より発表される。失業率と非農業部門雇用者数が特に重要。この雇用統計を受けて、景気対策や金利政策が決まってくるため、非常に重要視されている。前回と比べてよりも事前予想と比べてどうかということが、重要視されることが多い。
米国30年国債
利付債と割引債(ゼロクーポン債)があります。新発債は30年国債ですが、私たちが買えるのは既発債です。既発債は残り7年でも15年でも色々な残り年数を選べます。
ボラティリティ
変動率のこと。仕組債などではボラティリティが高い時に組成すると高金利が出やすい。
ま行
目論見書
有価証券(株や債券、投資信託)を発行する際に、その発行体や有価証券の条件などを事細かく記載したもの。思いの外、読みやすいと思います。なお、投資信託には請求目論見書と交付目論見書があり、請求目論見書は普通の目論見書、交付目論見書は目論見書の抜粋のようなものです。交付目論見書はかなり読みやすいです。
や行
ユーロ円 ユーロドル
発行国以外の取引所で取引きされている通貨をユーロカレンシー(ユーロマネー)と言い、発行国以外の取引所で取引きされている円、ドルなどをユーロ円、ユーロドルと言います。ユーロ(ヨーロッパ)で始まったことが由来と言われています。普通はユーロ円→円、ユーロドル→ドルと考えて問題ありません。
ら行
リスク
リスクはそのままの「危険」という意味で使われることがほとんどだと思いますが、「振れ幅」という意味で使われることもあります。「危険」で文脈が通らなかったら「振れ幅」と訳して見て下さい。例えばリターン7%リスク5%といったら7%の利益を中心に上下5%の振れ幅つまりリターンは2%~12%の間と言う意味です。
利率と利回りと金利の違い
利率とは、債券の額面金額に対して受けとる1年当りの利息の割合(率)です。債券の値上がり値下がりは含みません。
利回りとは、債券の投資金額に対して受けとる1年当たりの収益の割合(率)です。債券の値上がり値下がりも含みます。
額面100円単価97円利率2%残存期間1年の債券の利率は2%利回りは約5.15%です。
金利とは ・・・すみません"(-""-)" わかりませんでした(-_-;) 。すらすらッと書こうとして・・・「おや?よくわからないぞ」と思い調べてみましたが、文脈により利率のように使われている事もあれば、利回りのように使われている事もあり、そもそも率ではなく額で使われている事もあります。慣れれば文脈からわかると思うので慣れましょう。すみません"(-""-)"
わ行
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次回は、債券の3つのリスク 1.クレジット(信用)リスク 2.価格変動リスク 3.流動性リスク と外債の為替リスク、その他のリスクについて説明します。
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債券(3)主なリスク3つ+1つとカントリーリスク2種類
債券の3つのリスク 1.クレジット(信用)リスク 2.価格変動リスク 3.流動性リスク と外債の為替リスク、その他のリスクについて説明します。
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債券(1)債券の魅力と最も基本的な利付債と割引債の仕組み
もっとも一般的な債券の、利付債と割引債の説明です。これを理解していると、債券の色々な説明が分かりやすくなると思います。