次ページ 債券(2)債券関係の記事を読み易くするための簡単な用語集
金利と密接に関係のある債券の紹介です。
目次
債券の魅力 長期の資産運用に頼もしい金融商品
債券には、株式のような派手な魅力はありません。しかし、まとまった資金を長期で運用しようと思った時には、一番頼りになる金融商品なのではないかと思います。
一般的な債券のお話です。一般的な債権は、償還まで持てば額面金額が返ってきます。また、半年毎に利金ももらえます。これにより、長期でも安心感を持って運用できます。
また、債券は途中で時価で売買でき、金利情勢や信用力によって、価格は変動しています。期間の長い長期債であればかなり大きな変動幅になります。
残念ながら現在は超低金利時代ですが、金利が高くこれから低下してくる局面において、債券運用は非常に効果的です。金利が高くこれから低下してくる局面では、表面的な金利が同じでも、債券運用と長期の定期預金などでは、最終的に貰える金額が倍以上違うこともあります。金利低下による債券の値上がりが見込めるからです。変動金利商品を勧められて買ってしまったら、さらに後悔する事になります。
当面は超低金利時代だと思いますので、細かいことは忘れてしまっても構いません。しかし、金利低下局面では、長期の固定金利、さらに債券運用が非常に効果的ということは覚えておいて損はないと思います。
また、低金利の今でも使えるお話を1つします。我々が普段、安全なものとして選んでいる定期預金などの金利は、債券でいうと国債や世界的に評価の高い企業、例えばトヨタ自動車やメガバンク クラスの企業が発行する債券と同じ位の金利になります。
しかし、5年以内とか3年以内とかの短い期間でしたら、もう少し評価の低い企業でも問題ないのではないでしょうか。もう少し評価が低いと言っても、東証1部上場の知名度のある大企業です。債券には格付けというものがあり、格付けが1つ違うと金利は大きく違ってきます。債券は個別の銘柄が選べます。リスク(格付け)と金利のバランスを自分で選べることも債券の魅力です。
リスクについてはこちら
劣後債や外国債券やハイイールド債など、債券の種類によっても違った魅力がありますので、ぜひ、このブログで確認してみて下さい。
債券の仕組み
今回はもっとも一般的な債券の、利付債と割引債の説明です。これを理解していると、債券の色々な説明が分かりやすくなると思います。
一般的な債券の説明です。国や企業が資金を調達する際に発行する有価証券です。国が発行する債券を国債、企業が発行する債券を社債とか事業債などと言います。株式で集めたお金が資本金になるのに対し、債券で集めたお金は負債になります。まあ、平たく言うと借金ですね。「いついつまでに、いくら金利を付けて返します」と言うものです。債券は特定公社債と一般公社債に分かれます。名前が紛らわしいのですが公募発行などの普通の国債、社債、外債などは特定公社債となり特定口座で管理できます。一般公社債はそれ以外の私募債等です。こちらは特定口座で管理出来ません。
発行方式別に利付債と割引債について説明していきます。
利付債
債券には期間(償還期限)と金利(利金)があります。そして、発行価格と償還価格があります。
普通は発行価格も償還価格も単価100円です(時々100円でないものもあるので注意)。償還期限は1年位から長いものでは30年以上なんてものまでありますが、10年以内が普通です。債券には利札という物が付いていて利札と交換で利金を受け取ります(今は電子決済)。利金は大抵は6ヵ月ごとです。
例をあげますと、(発行価格100円・償還価格100円・償還期限5年・利率2%)という条件の利付債を100万円買ったとします。すると、半年後に最初の利金1万円(100万円の年利2%の半年分)がもらえます(1万円から税金(20.315%)が引かれます)。その後、半年ごとに利金(1万円-税金)をもらい5年後償還(満期)時に償還金100万円と最後の利金(1万円-税金)をもらって終了です。
発行時に買って償還金を受け取る説明をしましたが、債券は発行後に買うことも途中で売却する事も出来ます。
発行時を新発債、途中で買う債券を既発債と言います。途中で売買する時の単価は100円ではなく時価になりますので途中売買は利金の他に損益が発生します。
利付債には普通の利付債の他に変動利付債というものもあります。利率が金利情勢によって変動するので単価が変動しにくいのが特徴です。
固定利率の利付債の利回り計算は、
〔{(売却価格-購入価格)÷所有期間(年)+表面利率}/購入価格〕×100
です。
割引債(ゼロクーポン債)
利札がなく発行価格の割引によって金利を支払う方式です。
例えば発行価格が95円で償還価格が100円でしたら差額の5円が金利になります。割引債を買う機会はあまりないかと思いますが、税金は発行時期などによって違いがありますので、買付ける時に確認して下さい。因みに、平成28年以降の発行は20.315%の申告分離課税です。特定口座で管理出来れば問題ないと覚えておいて下さい。
投資は覚えなければいけない事がすごくたくさんあると思いますので、さほど覚える必要のないことは余裕ができてからに後回しでよいと思います。
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次回は債券に関する用語の中で誤解されやすい用語や、聞き慣れない用語についてお話します。
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債券(2)債券関係の記事を読み易くするための簡単な用語集
債券に関する用語の中で誤解されやすい用語や、聞き慣れない用語をまとめてみました。まとめたというほどないんですけど・・・少しづつ増やしていきたいと思っています。