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投資環境(12)GDP(国内総生産)とは?ざっくり わかりやすく

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GDP(国内総生産)の説明文をわかりやすく解説

辞書などでGDPと引いてみると、「国内で一定期間に生産された財やサービスの付加価値の合計」などとあります。計算方法については、各国のGDPの比較などもするので、国連が国際基準の計算方法を出しています。

国内ってどこ?

日本の国土の中、つまり地理的な日本国内を指します。外国にある日本の会社や、外国で日本人の生み出した付加価値は含めません。日本国内にある外国の会社や、日本国内で外国人の生み出した付加価値は含めます。居住、非居住は関係ありません。

一定期間って?

四半期や年度、暦年(1月1日から1年間)などのデータがあります。

財やサービスの付加価値ってなんぞや?

企業は原料や部品、光熱費などを買い取り、自社の製品やサービスを作り、利益(粗利)を乗っけて販売します。この原料や部品、光熱費を中間財・サービスと言い、自社の製品やサービスを最終財・サービスと言います。利益(粗利)が付加価値です。ある会社の最終財は、それを部品とする会社の中間財でもあります。

付加価値とは、製品の価格から原価(原料費・部品代・光熱費など)を引いた粗利(あらり)の事です。言い換えると、最終財・サービスから中間財・サービスを引いた額が付加価値です。

さらに、輸入(海外の付加価値が入って来た分)を引いて、輸出(付加価値が外に出ていった分)を足します。

この付加価値の合計がGDPです。ただし、主婦の家事労働やボランティア、違法取引(売春や麻薬取引など)、中古品の売買、レンタルやリースなど合計に含まれないものもあります。

以上が生産から見た付加価値の合計です。

ある事だけ知っておこう。三面等価の原則

生産から導き出したのと同様に、GDP(付加価値の合計)は、分配からも支出からも導き出す事が出来ます。理論的には、どの方法で導き出しても同じ額になります。これを三面等価の原則と言い、かなり知名度の高い用語です。ただ、投資家としては、ある事だけ知っていれば良い知識だと思います。

付加価値の合計とは、きっちりと全てが把握されているわけではなく、推計によるところが多くあります。推計なので誤差があるわけですが、三面等価の原則がある事で3つのルートから検算が出来、非常に正確性が増します。

残りの2つの導き出し方を見ていきます。

分配から付加価値を導き出す考え方です。

付加価値(粗利)はほぼ全て、企業の利益や配当金、社員の所得など誰かの利益になります。つまり、GDP(付加価値の合計)は、国内(国民ではない)の総所得と等しいという事になります。これも、輸入(海外の付加価値が入って来た分)と輸出(付加価値が外に出ていった分)を足し引きします。

支出から付加価値を導き出す考え方です。

最終財・サービスはほぼ全て、誰かが買うか生産した企業の在庫となります。使う誰かが買うは消費支出、在庫は将来売るための投資支出と言い換えると、最終財・サービスの生産の合計は支出の合計と等しいという事になります。支出(出口)から辿って行った場合、最終的な中間財は輸入分という事になりますので、これも、輸入(海外の付加価値が入って来た分)を引いて、輸出(付加価値が外に出ていった分)を足します。

GDP(国内総生産)の見方、使い方・名目GDPと実質GDP

GDPはその額が国の経済規模を現し、 伸び率が経済成長率を現します。人口で割ると国民の裕福度を現します。なんとも便利な指標です。世界各国の経済規模を見比べたり、一国の経済成長の推移などを見る事が出来ます。それぞれを見比べる事で、投資対象銘柄の今後の経済環境を予測出来たりします。

さて、GDPには名目GDPと、実質GDPという2つの算出方法があります。

名目GDPは、国別や地域別など、経済規模を比べるのに使われます。

「GDP(国内総生産)とは?なんぞや?」で説明してきたGDPが名目GDPです。一般的にGDPというと、名目GDPを指します。

なお、数カ国の歴年の経済成長率の比較なども名目GDPが使われる事が多い気がします。

実質GDPは、暦年のGDPを比べる場合に使われます。

一方、暦年のGDPを比べる場合には、物価変動が影響せず生産量の増減で比べられる実質GDPが使われます。実質GDPの説明は、式で表すと分かりやすいと思いますので、ざっくりと式で表します。

2020年の実質GDP(2010年を基準年とする)は、

2020年の実質GDP=2010年(基準年)の財・サービスの価格×2020年の生産量

となります。対して、名目GDPは、

2020年の名目GDP=2020年の財・サービスの価格×2020年の生産量

となります。

実質GDPは、基準になる年を決め、その年の財の価格に当年の生産量を掛けていく方法で導き出したものです。しかし、基準になる年を決めてしまうと、その基準になる年の決め方で大きく数字が変わってしまうため、最近では「連鎖」という、基準になる年を毎年更新していく計算式が使われています。

暦年のGDPを比べる際に、なぜ名目GDPではダメなのかというと、名目GDPは物価変動を含むためです。所得が2倍になっていれば、購入出来る物も2倍になっているはずですが、物価も2倍以上になっていたら、購入出来る物は逆に少なくなってしまうため、その補正が必要なのです。

他の経済指標などから我々がイメージしやすいのは、名目GDPの方だと思います。暦年の名目GDPから暦年のインフレ率を、脳内で差し引いた方がイメージしやすい人もいるかと思います。しかし、それと実質GDPとの差分が自分の感覚のズレかと思います。そのズレを知る事は、投資の失敗を減らす事に役立ちます。

日本 米国 中国のGDP発表機関 発表時期

日本のGDPは内閣府が発表します。

四半期毎のGDPは、2月5月8月11月中旬に一次速報、3月6月9月12月中旬に二次速報が発表されます。

年次のGDPは、第一次年次推計が翌年12月に発表され、第二次年次推計が第一次年次推計の1年後、第三次年次推計が第二次年次推計の1年後に発表されます。

米国のGDPは、米国商務省経済分析局が発表します。

四半期毎の速報値は、1月4月7月10月の21~30日、サマータイム21:30 他22:30に発表されます。なお、速報値が最重要ですが、改定値が2月5月8月11月に、確定値が3月6月9月12月に発表されます。毎月何かしらのGDP発表があるという事ですね。

年次のGDPは、1月の四半期速報値発表日に年間速報値が、2月に改定値、3月に確報値が発表されます。

中国のGDPは、国家統計局が発表します。

四半期毎の速報値は、1月4月7月10月の中旬に発表され、第四四半期(1月発表)は、年次として発表されます。改定値は、速報値の発表後30日以内に発表され、確定値は、年次の確報値発表後30日以内に発表されます。

年次のGDPは、1月の四半期速報値発表日に発表され、全人代で推計値、統計年鑑に掲載されて確報値となります。

なお、香港のGDP(域内総生産)は、中国本土とは別に集計されます。

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次回は、世界のGDPの比較と推移です。

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