年金と積立て

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iDeCoへの加入をためらっている方の中には、「年金は返って来ない」という不安が、頭の片隅(ど真ん中?)にある方もいるのではないでしょうか。

返って来ないかもしれないと言われている年金は、賦課方式を採用している公的年金です。

積立て方式を採用している私的年金とは別物です。そして、私的年金でも少し怪しいと思われるのが、確定給付型の国民年金基金です。

確定拠出年金のiDeCoは、制度上「年金は返って来ない」という心配は不要と思います。

公的年金と私的年金の違いはこちら

個人型確定拠出年金(iDeCo)を始めるタイミング

年金に限らず、貯蓄や経済環境の話になると、今の60才台 70才台 80才台の人達が如何に恵まれていたか、今の20才台 30才台の人達が如何に恵まれていないかと思えるようなお話ばかりです。

しかし、iDeCoは、20才台 30才台の人達が恵まれているお話です。

これまでの年金制度に比べて、熟成され改良されたiDeCoという年金制度に、若いうちから加入出来るという事は、過去の人たちにはなかった恵まれた環境だと思います。

積立ては、長い期間出来るという事が、大きなメリットになる金融商品です。

「今は資金に余裕がないし。」とか「わからないから後回し。」などの理由で与えられたチャンスを逃さないで欲しいと思います。

積立ての必要な庶民に、資金に余裕のある時はなかなか来ません。月に1度のお寿司が2度になり毎週になり、ハンドバッグがブランド品になり、普通車が高級車になり、いつまで経ってもお金は足りないものなのです。積立てを最優先に考えるくらいが、丁度良いように思います。

また、iDeCoは、何となくでは理解しずらい程度には複雑です。運用まで理解してから始めようとしたら、多分 始められません。iDeCoは、始めた後の柔軟性が非常に高い商品です。まず始めてみましょう。最低金額は、5,000円から概ね1,000円単位です。

年金(積立て)は、いきなり数百万円を投資する訳ではありません。毎月数千円~数万円コツコツと貯めていく貯蓄です。「1~2年掛けてようやく理解した!」「今まで間違って理解してた!」となってしまっても、仮にそれが5年後でも10年後でも、全体に占める投資額はそれほど大きくはなっていないため、修正は十分に利きます。何なら、わからないうちは元本確保型の運用商品に放り込んで置いてもかまいません。積立てを早く始める事を大切にして下さい。

何もしないまま 5年 10年 と経つと、遅れを取り戻しづらくなってしまいます。10年積立て開始が遅れると、10年間倍の金額を掛けて、10年後にやっと追い付くという計算になります。

「納得の1社が見つからない」という問題は、几帳面な方に起こりがちな問題です。思い悩んで始められないくらいならば、ある程度妥協してまず始めてみる事をお勧めします。

iDeCo の知識の整理と、誤解されていそうな事

iDeCoで金融機関を選ぶという事は、運用商品やサポート体制を選ぶという事です。取り扱っている金融機関は、銀行、証券、保険など200社近くあります。人気上位の数社~十数社に、許容しがたい差があるとは感じませんが、ネットのランキングなどでお勧めされるような会社と、そうでない会社では、明らかな差がある場合があります。

何処でも良いとは結して言いませんが、人気上位の中から選ぶのであれば、すべてに於いて納得の1社を選びきる必要もないと思います。

はじめる前に、自分にとって最高の1社を選別するのは難しいと思います。しかし、概ね評価の高い数社、中でも評価の高い1~2社は何となくわかると思いますし、そこで取引を始めて後悔する事も少ないかと思います。

SBI証券のiDeCoは、比較サイトやランキングサイトなどで、概ね良い評価を得ています。特に、①運用商品の種類、数の豊富さ ②コールセンターによるサポート体制の充実ぶり ③手数料の安さ  など iDeCoに大切な項目は評価が高いように思います。多くの方が納得されている一社です。

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SBI証券 iDeCo

 

金融機関の変更は出来ます!

iDeCoは金融機関は1社しか選べず、どこの金融機関でするのかは重要な事ですが、「最初からすべて上手くは出来ない」と割り切って、まず始めてみる事を優先するべきです。

多少の面倒とデメリットはありますが、金融機関の変更は後からでも出来ます。まず、始める事。生涯付き合う金融機関は、運用に詳しくなって来てから「どうしてもここがいい。」という会社に出会えた時に乗り換えたら良いと思います。

運用商品の変更は簡単です!

運用商品の変更は更に簡単です。積立てた資産の変更も、積立てている商品の変更も、その金融機関が扱っている運用商品の中から、ほぼ自由自在に出来ます。

拠出と給付の期間のややこしい所

iDeCoに加入後は、拠出金を拠出している加入者期間と、拠出金の拠出はしていないが残高があり、運用だけをしている運用指図者期間に別れます。この両方の期間を合わせて通算加入者等期間と言います。給付金を受給している期間も運用指図者期間になります。

iDeCoは60才まで加入出来ます。

加入出来るというのは、加入者として拠出金を拠出出来る加入者期間が、60才までという事です。

60才で加入した場合は、殆ど積立てる期間はないという事です。

積立て出来るのは60才までですので、例えば67才から受給する場合、60才~67才までの期間は、運用指図者期間となり、拠出金を拠出する事は出来ません。

給付金の受給は、通算加入者等期間が、10年以上(50才までに加入など)の場合は、60才以上70才までの間の好きな年齢から受け取れます。

※ 企業型確定拠出年金に加入していた方は、その期間も通算加入者等期間に加える事が出来ます。また、その他の企業型年金に加入していた方も、通算加入者等期間に加えられる場合がありますので、確認した方が良いです。

通算加入者等期間が10年未満(51才以上で加入など)の場合は、60才を過ぎても加入後10年~5年経たないと受給出来ません。

加入後の受給開始までの必要期間は、加入年齢が上がるにつれて短くなります。例えば、51才で加入した場合の受給開始年齢は10年後の61才~70才ですが、60才で加入した場合の受給開始年齢は5年後の65才~70才です。

給付金の受給方法は、各金融機関によって違いがあります。大事な事ですが、加入期間が20年30年と長期になるため、加入期間中に制度が変わる可能性はかなり高いと思います。制度が変わらなくても、金融機関の変更が出来るため、若い方は特に、あまり重要視しなくて良いと思います。

一般的な話になりますが、一括での受給と分割(年金形式)での受給、さらに一括と分割の併用での受給があります。年金形式の場合、期間は5年以上20年以下、受取回数は年1回~12回の中から選べる金融機関が多いようです。金融機関によっては、終身が選べる場合もあります。

解約や出金は出来ない! 例外は?

iDeCoは年金です。老後のための資金を積立てる商品なので、1度始めたら60才まで引き出す事は出来ません。運用は自由自在ですが、解約や出金は出来ません。

ただ、解約や出金が出来ないというのは、メリットになる人もいます。積立てを失敗する大きな理由に、「積立てたお金を使ってしまう」とか「途中で積立てるのを止めてしまう」などがあります。残念ながら「途中で積立てるのを止めてしまう」事は出来てしまいますが、iDeCoを使えば「使ってしまう」事は、どんなに意志の弱い人でも防げます。

例外的に出金出来るのは、怪我や病気で障害年金や障害一時金として受け取る場合と、死亡して遺族が死亡一時金として受け取る場合です。

要件が揃えば、脱退一時金として受け取る事も出来ますが、ほぼ不可能な要件なので、「出来ない」と覚えて置いて差し支えありません。

加入期間が短い方で、生活が貧困に窮し、生活保護を受け、「このままではホームレス」と思えるような状況になったら、要件を確認してみましょう。もしかしたら、受け取れる可能性があるかも知れません。

掛け金の変更は年1回 減額も停止もOK!

積立てたお金の出金は出来ませんが、掛け金の額は、減額も含めて年に1回変更可能です。

掛け金の減額は、最低で月額5,000円まで下げられます。さらに、一時的に掛け金の拠出を停止する事も出来ます。

ただ、「途中で止めてしまう」というのは、積立てを失敗する大きな原因の1つです。掛け金の拠出の停止と再開には、少し面倒な手続きが必要です。余裕のない中、わざわざ手続きをしてまで再開するのは、気持ち的にも簡単な事ではないと思います。なるべくならば、頑張って掛け続ける事をお勧めします。

2つの有利な税制優遇措置

iDeCoは「老後の資産形成」という目的のため、解約、出金は認められておりません。その代わり、年金として大きな2つの税制優遇措置と、3つめのよくわからない税制優遇措置が与えられています。

1つめは、所得控除。所得の高い人に恩恵があります。

所得控除は、積立金が全額所得から控除されます。

所得控除は、確定申告をした事のない人には実感しにくいと思いますが、非常に大きなメリットがあります。。但し、所得のない人(例えば専業主婦など)にはメリットはありません。

所得税は、総所得から経費と控除項目の金額を差し引いた課税所得に税率を掛けて徴収します。

課税所得で330万円~694.9万円の税率は20%です。仮に、30年間、課税所得がこの範囲の人が、月25000円、年間で30万円を30年拠出したとすると、拠出金額は900万円になり、この900万円がそっくり所得控除されます。

節税効果は900万円×20%で180万円にもなり、180万円税金を払わなくて済む事になります。

ただ、この180万円は満期時に900万円+180万円と貰えるものではなく、積立てている間、毎年払う税金が減っているという受取り方になるので、税金関係は会社が全部やってくれるサラリーマンなどには、実感しにくいと思います。

同じ金額の900万円を、所得控除のないつみたてNISAで積立て、同じ運用成績だったとすると、180万円の差が付く事になります。

因みに、課税所得が、695万円~899.9万円は税率23%、900万円~1799.9万円は税率33%です。

 

2つめは、運用益が非課税になります。積立てた資産の値上がりの大きい人ほど恩恵があります。

通常、投資信託などの運用益は、売却する時や分配金を受け取る時に、利益に対して20.315%の税金が課税されます。これが非課税になります。iDeCoでいうと、積立てた資産を運用商品Aから運用商品Bに切り換える時や、給付金を受取るために換金する時などに、値上がり益があれば非課税になります。

iDeCoのデメリットを2つ

iDeCoには「これはちょっとどうなの」と思えるデメリットもあります。給付金を受取る時の税制優遇措置と拠出、給付に掛かる手数料です。

 

3つめの税制優遇措置はデメリット?

3つめの税制優遇措置は、給付金を受取る時です。一時金として受取る場合は退職所得控、年金として受取る場合は公的年金等控除が適用されます。

控除といいますが、そもそも自分が拠出したお金を受け取る時に課税される意味がわからないので、デメリットにしました。

一時金として受け取る場合は、退職所得となり、他の所得とは分離された分離課税として、税率が高くならないようにされています。税額の計算も、退職所得控除を引いた上で所得の半額に税率を掛けるという有利なものになります。

退職所得の税金の計算式は、

(退職所得-退職所得控除額)×1/2×税率

です。

退職所得控除額の計算は、

年金加入期間 20年以下:40万円×年金加入期間

年金加入期間 20年超:(年金加入期間-20年)×70万円+800万円

です。

※ 退職金の場合は、年金加入期間を勤続年数に置き換えます。

退職所得は他の所得とは分離して課税の計算をされますが、退職所得控除は、同じ年に受け取るiDeCoと退職金を合算して計算する事になります。合計の金額が大きい人は、退職所得控除の金額を大きく超えてしまう事もあります。

1つの節税対策として、出来る人は少ないと思いますが、先にiDeCoを退職所得で受取り、5年後以降に退職金を受取ると退職所得控除がもう一度使えるようになります。

年金として受け取る場合は雑所得となり、他の所得と合算して総合課税されます。

公的年金等控除が適用されますが、他の公的年金と合算して計算するため、控除しきれなかった部分は総合課税されます。他に所得がたくさんある人は、高い税率が課せられる事になります。

いろいろ脅すようなお話になってしまいましたが、「税金高いな!」と思う人は、人より経済的に恵まれているんだと思って納得して下さい。

拠出と給付に手数料が掛かる!

iDeCoの手数料は、口座管理料0円を謳っている証券会社がたくさんあります。しかし、そんな良心的な証券会社でもどうしようもない手数料があります。

国民年金基金連合会が、新規加入時に2829円(2572円+税)と、掛け金を拠出する度に105円(96円+税)を徴収します。掛け金引き落としで手数料って掛かるんですね!

また、事務委託先の信託銀行が、資産を管理する管理手数料を毎月66円(60円+税)と給付金を振込む度に振込手数料440円(400円+税)を徴収します。今時、お得意様に対して振込手数料を毎月毎月440円て高くないですか?!

しかもこの手数料は、国民年金基金などの他の年金には掛かっていません。

金額的には、例えば、毎月17100円拠出する人で1%。毎月88000円給付を受ける人で0.5%です。20年、30年という期間を考えれば高くはないのかも知れませんが、気持ちの問題です。

2022年に法改正があり、iDeCoが更に使いやすく!

① 2022年4月から受給開始年齢の上限が70才から75才に引き上げられます。給付金の受給は、通算加入者等期間が、10年以上(50才までに加入など)の場合は、60才以上75才までの間の好きな年齢から受け取れるようになります。

② iDeCoの加入資格者は「60才未満の国民年金被保険者」でしたが、2022年5月からは「国民年金被保険者」に変更になります。

国民年金被保険者は、第1号被保険者が60才まで、第2号被保険者が65才まで、第3号被保険者が60才までなので、第2号被保険者の60才~65才の人が新たに加入資格者になります。第2号被保険者とは、厚生年金に加入している会社員などの事です。また、国民年金の任意加入被保険者も対象になります。

ただし、公的年金やiDeCoの老齢年金を1度受給された方は、再加入は出来ません。

③ 2022年10月から、企業型確定拠出年金(DC)加入者のiDeCo加入要件が緩和されます。

企業型確定拠出年金(DC)に、iDeCoとの併用を認める旨の規約がないと、iDeCoに加入出来ませんでしたが、規約がなくても加入出来るようになります。

企業がマッチング拠出制度を採用していると、自分がマッチング拠出をしていなくてもiDeCoに加入する事は出来ませんでしたが、2022年10月からはiDeCoかマッチング拠出のどちらかを選択出来るようになります。

 

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積立て(7)一般NISAの変更点とつみたてNISAとの比較

2020年の税制改正で、2024年からNISA制度が改正される事になりました。今回の変更点は、投資開始出来る期間以外は、ほぼ一般NISAの変更点です。大きな変更点は、非課税投資枠、投資対象商品、投資開始出来る期間などです。

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積立て(5)積立てはホントに大切。最もポピュラーなお金の貯め方。

積立ての目的は、「増やす」というよりも「貯める」という事に重きがあります。その上で、少しでも有利に積立てたいという事で、積立て投資となる訳です。まとまった資金を作るための、最も堅実でポピュラーな方法が積立てです。

 

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