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金利変動と残存期間の関係
一般的に、債券は、金利が下がると値上がりし、金利が上がると値下がりします。そして、償還は額面で償還します。
金利が変動した時の債券の値動きの大きさは、残存期間(正確にはデュレーション)で決まります。残存期間7年の債券は、残存期間1年の債券の約7倍の値動きをします。それは、7年分の金利が一斉に変動するからです。
金利低下局面では、なるべく期間の長い長期債を保有しておけば良い事になります。
しかし、金利上昇局面では長短金利差があるため、保有する期間や金利上昇のスピードなどを考慮して、債券の残存期間を決める必要があります。
債券型投信も、組み入れられている債券の残存期間の確認は、極めて重要です。
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デュレーションと残存期間の違い
ところで、債券型ファンドを見ているとデュレーション◯◯年という言葉が出てきます。平均残存期間とは、何が違うのでしょうか?
デュレーションは、ファンドに組み入れられている債券の、途中で貰う金利込みでの元金回収までにかかる平均期間の事です。
残存期間が同じでも、金利が高い方がデュレーションは短くなります。残存期間とデュレーションを比べる時には、デュレーションは残存期間よりも金利分短くなると覚えておいて下さい。
デュレーションは、組み入れ債券の金利も考慮されているため、平均残存期間よりも正確に金利感応度がわかります。
金利感応度とは、金利変動率に対する債券価格の変動額の事です。
では、金利感応度を見るのに、「平均残存期間じゃダメなの?」という疑問が出てきますが、平均残存期間でも概ねOKです。
緻密な運用をする専門家にはあり得ない話かも知れませんが、個人投資家が投資信託や債券を選ぶ程度の使い方ならばどちらでも良いと思います。
ただ、平均残存期間とデュレーションの両方が表示されていたら、デュレーションで見た方が正確だという事と、デュレーションは金利分、残存期間よりも短くなるという事を覚えておいて欲しいです。
マネミュというデュレーションなどの計算をしてくれるサイトがありました。
残存期間とデュレーションを比べなければならない時には参考にして下さい。
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債券(10) 金利低下局面の投資方法は超長期債を買うだけ
金利低下局面での債券の運用です。期間が長く格付けが高く金利の高い債券を買う。金利低下局面ではこれに尽きるのですが、思い通りには行きません。というのも、債券に限らず相場の変わり目を見極めるというのは非常に難しいからです。打診買いをしましょう。